ブックカフェとは


近年おしゃれで個性的なブックカフェが全国的に増えています。一杯のコーヒーと一冊の本から始まる新しいストーリー。ブックカフェとは、そんなストーリーを作り出す空間であり、カフェと本屋が合体したお店のことです。おいしいコーヒーを飲みながら店内の本棚に並ぶ本を自由に手に取り読むことができ、気にいった本は購入できます。

ブックカフェにも様々な業態があり、分類するといくつかのパターンに分けられます。

 

1.新刊書店とカフェが併設

2.古本屋がカフェを併設

3.閲覧のみのカフェ

なぜブックカフェが「生まれた」のか?

現在の日本では年間7万点から8万点が出版されています。同時にネット社会が進化して、膨大な情報に誰でもいつでも簡単にアクセスできる時代になりました。膨大な出版物や情報にあふれる一方で、書店に並んでいる本はどこも同じような品揃えの店が多く、何となく物足りない。自分の関心のあるテーマや趣味、嗜好にあった店に行きたいというニーズからブックカフェが生まれました。

なぜブックカフェが「増えている」のか?

 ここ最近20年間は毎年300~500店のペースで新刊書店が閉店しています。従来型の古本屋も店主の高齢化や後継者難で減少傾向に歯止めがかかりません。「毎日新聞」2015年2月27日付によると、地元に新刊書店がない自治体が全体の5分の1にあたる332市町村もあります。東京への一極集中やそれぞれの地域の人口の減少によって将来の生活基盤が失われる可能性がある「消滅可能性都市」と一致する自治体が多いのです。

 

 もうひとつは希薄になりつつある人間関係と孤独です。現代は「個」というものが重視される時代です。家庭や学校、会社組織においても「個性」を伸ばすということが盛んに言われています。それ自体はいいことだと思いますが、一方で人間関係が表面的で希薄なものになってきています。ネット社会になり「つながる」時代になってきたと言われていますが本当に「つながっている」のでしょうか?人は一人では生きていけません。ファーストプレイスである「家庭」、セカンドプレイスの「職場」に加えてサードプレイスとして「ブックカフェ」のニーズが高まってきています。このような時代の変化が「ブックカフェ」の増加につながっていると考えられます。本とカフェは相性がいいことと小資本で開業できることもブックカフェが「増えている」大きな要因のひとつです。ではどんな方が開業しているのか???